小学校の運動会リレー中止が波紋 校庭での運動制限はソウル12.4%、釜山34.7%
画像:AI生成のイメージ(実際の撮影写真ではありません)

[ダイアリーポイント=記者チェ・スンジン]保護者がリレーは危険だと苦情を申し立て、小学校の運動会で競技が中止になったという話が11月2日に報じられ、ネット上で議論を呼んだ。SNSに投稿された動画では、リレー選手を選び練習もした後に中止になったと、子どもが説明している。ただし、学校名や苦情の内容、中止に至った詳しい経緯は明らかにされておらず、報道された動画だけですべての事実を確認することはできない。

この話題の背景には、校庭での活動をめぐる苦情や制限の事例がある。ソウル・釜山の教育庁の資料を引用した最近の報道によると、2026年5月時点で校庭での身体活動を制限している小学校は、ソウルで12.4%、釜山で34.7%だった。この数字は両地域の学校の状況で、韓国全国の小学校に占める割合ではない。制限の理由として、近隣住民からの騒音苦情などが挙げられている。

運動会をめぐる騒音の通報も増えている。国会で公表された警察庁資料を引用した報道によれば、警察への緊急通報は2018年の70件から2025年には350件に増えた。2025年の通報のうち345件で警察が出動したという。通報件数と学校の活動制限に関する数字は、調査対象も基準も異なるため、ひとつの統計として合わせて見るべきではない。

統計が示すのは地域ごとの制限状況

統計だけから、すべての学校が同じ理由で活動を禁止したと解釈することもできない。制限の範囲や時間、対象となる種目、安全対策は学校によって異なる。リレー中止の件も、苦情一件だけで決まったのか、学校がどのような安全確認を行ったのかを示す資料は公開されていない。ネット上の批判と、詳細が明らかになっていない学校の判断は分けて考える必要がある。

安全上の懸念が出た場合、学校は走るコースや地面の状態を確認し、児童の力に合った種目や運営方法を検討できる。参加者の安全確保と事故への対応計画は、行事を開く学校が確認すべき事項だ。一方、韓国の「学校体育振興法」は、校長に児童・生徒の体力向上と体育活動の活性化に向けた措置を求めている。この規定は、すべての活動を認めたりリレー開催を義務付けたりするものではないが、運動を制限する際に安全面と教育上の必要性をともに検討する基準となる。

安全確認と活動制限は別の判断

保護者にとって大切なのは、「危険だ」という主張だけで実際の危険が証明されるわけではなく、運動会だから安全確認が不要になるわけでもないという点だ。学校が行事を中止したり種目を変更したりした場合、どのような危険を想定し、代替活動をどう検討し、児童や保護者にどんな基準を伝えたのかが分かれば、議論は具体的になる。現在公開されているリレーの投稿には、こうした詳細は含まれていない。

学校の体育活動をどこまで制限するかについて、すべての学校に共通する種目別の禁止基準があるわけではない。学校は教育課程や施設の状況、参加する児童・生徒の安全を考慮して運営方法を決める。苦情は、その判断の根拠を確認するきっかけにもなり得る。学校の説明や安全対策が公表されるかどうかで、今後の議論の焦点も変わりそうだ。