
【ダイアリーポイント=キム・ジョンフン記者】テロ予告が実行に移されなかった場合でも、投稿者は刑事処分とは別に、警察の対応にかかった費用の賠償を求める民事訴訟を起こされる可能性がある。韓国警察庁は11月5日、東徳女子大学やKT・カカオなどを狙った脅迫、蚕室野球場へのテロ予告を投稿した人を相手に、先月、損害賠償請求訴訟を4件起こしたと発表した。
請求額は計2657万ウォン。警察は昨年12月、東徳女子大学を狙って刃物の写真とともに切りつけを示唆する投稿をした人に347万ウォン、昨年10月、蚕室野球場の観客に暴力を振るうと示唆した人に175万ウォンを請求した。
企業を狙った爆破予告の2件も含まれる。KT本社やカカオ、ネイバー、サムスン電子など複数の企業に爆破予告メールを10回送った人物には2022万ウォン、別途KT本社を脅迫した人物には113万ウォンを請求した。
請求額は確定した賠償金ではなく、裁判で争われる金額
警察の訴訟は、脅迫を受けて出動や捜索などの対応業務が発生したことによる損害の賠償を求めるものだ。訴訟を起こしたからといって、請求額の全額がただちに確定するわけではない。裁判所は実際に損害が生じたか、脅迫行為と費用の間に法律上の因果関係があるかなどを審理し、賠償の可否と金額を決める。
韓国の民法は、故意または過失によって違法に他人へ損害を与えた場合、賠償責任を負うと定めている。韓国大法院(最高裁)も、不法行為と損害の間には単なる事実上の関連だけでなく、相当因果関係が必要だとしてきた。そのため、警察の対応に費用や人員がかかったというだけで、すべての費用が自動的に賠償対象になるわけではない。請求項目や算定根拠が裁判で争点となる可能性がある。
過去の訴訟では一部回収した例も
警察は今回の訴訟に先立ち、損害賠償請求訴訟を5件起こしている。警察庁によると、新世界百貨店への爆破予告事件では勝訴し、賠償金を回収した。一方、野塔駅での殺人予告事件をめぐる訴訟は、1審で一部勝訴した後、控訴審が続いている。過去の判決が今回の4件の結論を左右するわけではなく、請求額全額が認められる保証にもならない。
今回の発表が示すのは、虚偽と判明した脅迫でも、刑事手続きにとどまらず、民事上の費用負担につながる可能性があるということだ。ただし、投稿者ごとの責任や賠償額は、個々の事件の証拠と裁判所の判断によって異なる。
